寄稿 高校51回

19人の仲間

横溝(河井)亜希子

父に連れられて見に行った大学ラグビーの熱量に圧倒されたのは小学生の頃。その微かな記憶を頼りに、何か自分もラグビーに関わることができるのではないかと、マネージャーとしてラグビー部に入部しました。

ニュージーランド遠征やグラウンドの移転など様々な貴重な体験をさせていただきましたが、一番忘れられないのは大雨の中のダルセンです。大人の今は、絶対に外に出ないであろう大雨の中、延々と続くダルセン。雨が当たらない場所にいたマネージャーのところには、みんなの声も雨でかき消されて届きません。そんな中での、みんなの逃げない姿、何度も立ち向かっていく姿は、今も脳裏に焼き付いています。20年以上経った今でも、仕事で壁にぶち当たった時に、あの時のみんなの姿がふっと頭をよぎり、勇気をもらっています。

私自身、マネージャーという役割をちゃんと全うできていたかというと、もっと色々とできていたのではないかと思うことが多くあります。みんなにとって役不足なところも大いにあったと思います。そんな私たちマネージャーも、分け隔てなく仲間として接してくれた同期のみんなにはとても感謝しています。一番近くで、みんなの頑張る姿を目に焼き付け、応援できた時間は、私にとって大きな財産です。

ラグビー部のみんなとは、今も年に数回会って、家族ぐるみの付き合いが続いています。一緒に過ごしたのはたった3年でしたが、一生ものの仲間だと思っています。いつかまた、みんなと一緒にニュージーランドの満点の星空を見ることができたら嬉しいです。

最後になりましたが、誇り高き福高ラグビー部の一員として、多くの貴重な経験をさせていただいたことを感謝いたします。1人1人の汗や涙、たくさんの熱い想いが積み重なった福高ラグビー部がこれからも末永く繁栄していくことを心からお祈り申し上げます。