寄稿 高校15回

紅白ジャージー再び花園へ

内山健三

今や世界のトップクラスに入る勢いの日本ラグビー。前々回のワールドカップにおける福岡君の大活躍を思い出される方も多いと思う。このジャパンのジャージーは紅白の縞模様、幅と数の違いこそあれどもまさに我ら福高のものと同じ。これは明治大学や立教大学とほぼ同時期にラグビー部が誕生した九州の中学校ラグビー部のジャージーが当初白黒であったものが、顧問中薗先生の助言により若人らしき情熱の赤に制帽の二本線を白で入れたものに変更されて誕生したものである(このことは50周年史に中学7回生の新田先輩が述べられている)。周知のごとく対戦可能性のあるチームは同じようなデザインが使用できないため、少なくとも高校においてはわが校のみのデザインと色使いでありこれを作り上げた先輩諸氏に感謝したい。

我ら15回生も昭和38年の正月、花園において2回戦で天理と対戦し前半は3点差で折り返したものの途中でフルバックがヘッドオンタックルで脳震盪をとなり退場、後半14名で戦うも後にジャパンに名を連ねた天理バックスに走られて敗退、天理はそのまま圧倒的強さで優勝した。試合後観客席から「紅白ジャージーの福高また来年も好タックルを見せに来いよ」と声を掛けられ、この伝統のジャージーを身に着けた嬉しさをつくづく感じたものである。

ところで当時福岡県からは2校代表が出ており今の東福岡のような存在の福岡工業の他に出場枠があった。おかげで我々も柔道部や陸上部からの応援部員も加えて前年負けた電波高校に9対0で勝ち花園へ行けたのであるが今こそOB会が中心となって、県協会、九州協会、それに同様な状況にある神奈川、名古屋などの関係者とともに日本協会や主催新聞社などへ2校枠の復活を積極的に働きかけていこうではないか。やはり紅白ジャージーは花園の緑によく映える。