寄稿 高校55回

不器用な3年間。

藤井篤

中学時代は途中で部活を辞め勉強のみをしていた。
その反動で高校では部活を頑張ると意気込んでいた。どの部活にしようか。ラグビー部は中学の部活動にあんまりないし、サッカーみたいに最初から差がある事も無いだろうし、レギュラーいけるのではないかと過信し入部した。ところが、そう甘くはなかった。
実際入ってみたら経験者多数。他の部活で活躍してきた。身体でかい。しかも皆足は早い。対して自分は何も取り柄がない。不器用。身体は小さく、足は遅い、体力も無い。
1番最初に全学年が辞めると思われていた。ただ自分は全くそんなつもりは無かった。中学時代途中で部活をやめ何もしてなかった自分は、部活をやっていた奴らが羨ましかったし、高校生活で何か一つやり遂げたかった一心でくらいついていった。
正直何度もめげそうになったが、3年間を何とか乗り切れた。生まれてこのかた、何もしてなかった自分が、乗り越えることができた。なぜか。
それは仲間がいたからだ。
不器用さは3年間変わらなかったが、森さん藤先生原先生から何よりも仲間の為に身体を張る大切さを学んだ。言い換えせば仲間の為に身体を張らない、気持ちが入ってないタックルをすると叱られた。
身体を張って自分がタックルにいく、仲間がタックルにいく、そうする事によって信頼関係が築かれ本当の仲間ができたのだと思う。不器用、器用さよりも何よりも仲間の為に身体を張る事。
福高ラグビー部とはそうい場所だった。
福高卒業後、もう二度とこんなキツいスポーツは絶対やらないと決めていたのに、浪人中にまた仲間を作りたい、ラグビーをやりたいと思い、大学でもラグビー部に入った。会社に入ってもラグビーの縁で沢山の仲間と知り合う事ができた。自分の礎を築いて頂きました。
そして私自身よりも私を信じてくれた、そんな福高ラグビー部、同期には感謝しかありません。
ありがとうございました。