寄稿 高校66回

学び

渡辺道隆

高校66回の渡辺道隆と申します。福高ラグビー部での3年間は一言でいうと私にとっては学びの3年間でした。監督、先生方、コーチ陣、OBの方々、先輩方等厳しくご指導いただいた記憶が多くあります。辛く感じることもありましたが乗り越えて色々と学び、成長できた面があるかと思っており僭越ながらそれらを振り返らせていただきます。

高校ラグビーは学びが多い期間でした。苦楽ともに色々な経験をし、その中で多くのことを学ばせていただきましたが、その中でもまず繋がりについて学んだと強く感じます。同じ学年のチームメイト、一緒に練習に励んだ先輩、後輩、日ごろの練習で指導して下さる監督、先生、コーチ、OBの先輩方、試合に駆けつけて下さるチームメイトの保護者の方々等、様々な繋がりを感じ仲間を得ることが出来ました。福高ラグビー部に所属していなければなかった繋がりだと思うと改めて貴重で今後も大切にしたいです。

また、自己犠牲について学ぶことが出来たことは非常に有難い経験でした。仲間の為に体を張る自己犠牲の感覚は組織において必要なものだと考えます。森監督、牟田口先生をはじめとする指導者の方々から私は人の為に体を張ることの大切さを学んだと考えています。人それぞれ考え方は色々とあるかも知れませんが、高校卒業後、大学を経て社会人になった今、改めてその重要性を感じます。世の中一人で出来る事もあるかもしれませんが大半が誰かと関わりを持つ必要があると思います。「人の為に」と他人の為に尽くす感覚は重要で、組織において自分に負荷をかけ、組織や他人の為に結果を出すという感覚は人生の中で切り離せない感覚だと思います。未だにまだまだ改善が必要ですが、日々過ごす中で大切にしたい感覚です。

学んだことは他にも多くあります。中でも仲間の大切さについても学びました。多くのスポーツの中でもラグビー程チームプレー要素が強いものは数少ないと思います。一つ一つのトライは決して一人だけではできず、皆でボールをつなぐことでやっとトライが出来る、その特徴が魅力的で、現役時も意識してプレーしていたつもりです。体を張ってボールを繋ぎトライに繋がった瞬間は何よりも嬉しく、また一人一人の特性が生きる点もラグビーならではの特徴だと思います。日々の練習でも仲間との重要性を感じました。高校時代の練習は非常にきつかった記憶が鮮明にあります。高校の周りを走る雨の中の外周、夏合宿での仏舎利など本当にきつかったですが、その中でもライバル視できるチームメイトがいて切磋琢磨して乗り越えることが出来たと思います。夏の猛暑の中の厳しい練習は今でも当時の感覚を覚えています。苦しかった分その時の記憶が今に生きている点も多くあると感じます。そうした練習や日々のチームづくりの中では互いに意見や感覚がぶつかり合ったこともあり、当時はかなり苦しく感じましたが今では一番の飲み仲間とも思える等、当時の経験を有難く思います。苦しい時も監督を始め、皆さんのサポートのお陰で乗り越え人生の糧となる経験が積むことが出来ました。

色々と固く高校当時の記憶を述べさせていただきましたが、学びや成長という点で私のターニングポイントとなりました。今現在の人生の方向性が正解かどうかはまだわかりませんが、これまで各選択をしてくる上で必要だった視野を広げ新たな繋がりを持てたことは今の自分において欠かせない経験でした。関わって下さった皆様、本当にありがとうございました。福高ラグビーが100周年を迎える年、改めて非常に貴重な経験をさせていただいたと感じています。過去先輩方が繋いで来られたラグビー部に所属させていただいたことを改めて嬉しく感じると共に感謝の気持ちで一杯です。 最後になりますが、福中・福高ラグビー部100周年誠におめでとうございます。福高ラグビー部の益々の発展を祈念しております。