寄稿 高校70回

探求心

木村信公

福高ラグビー部創部 100 周年を記念して高校 3 年間を振り返りながら当時の思い出と福高ラグビー部への思いを述べさせていただきます。
私たちの代はとにかく走りました。通称「ならトレ」と呼ばれるランメニューをはじめとした日々の練習のきつさは今でも思い出せます。
そんなきつい日々も意味があったと思えるほどの勝利やその積み重ねが崩れるほどの悔しい思いをできたことは貴重な経験であったと思います。
ただ、今思えばもっと目の前のことに向き合えていればと負けたあの日から度々頭によぎります。現代は常に変化している時代であり、ラグビー界も例外ではありません。「50-22」や「ハイタックルの制限」など、新しいルールが導入され、キックの重要性や各個人が抱えなかればならない規律などゲームの戦術や選手に求められるスキルも絶えず変化しています。このような環境下では、個々の選手が柔軟に対応し、常に自分自身のスキルを伸ばし、変化させ続けることが求められます。これを実現するには、日々の練習の内容や強度、そしてそれに対する自分自身の姿勢を常に検証し、試行錯誤を続けなければなりません。
福高ラグビー部での3年間は、そういった一つの物事への向き合い方や自分に合ったやり方、考え方を深められる良い環境であったと今では思いますし、当時自分でそれに気が付き強く意識できていればと切に思います。
ただ、その後悔があったからこそ、今では、変化を受け入れ、それに適応する力、そして何よりもチームとして一致団結するために何が必要かを探求し続けることが重要だと今では強く感じています。
先輩方が築き上げてくれていたように私自身もそのような環境を作れるようにさらに研鑽を積むことが今後の目標となっています。
最後に現役部員の皆様は、高校生活を謳歌し、ラグビーにどっぷり向き合ってください。その中で勝利に対して貪欲になり、良い結果を残せるよう日々を過ごしてくれることを願っています。
勝利、敗北、挫折何でも経験し、成長の糧としてください。応援しています。