2023全国大会予選 準々決勝 福岡VS東海大福岡

24 - 47
フルタイム

概要

前半 福岡10-12東海(1T1G1PG-2T1G)
後半 福岡14-35東海(2T2G-5T5G)

メンバー表(黄色3年生・赤2年生・青1年生)

 

24対47。結果だけみれば、その差は開いた。でも、逆転、またも逆転を繰り返し、後半15分まで2点差。突破力がある東海大福岡のフォワードに対し、何度も前に出てタックルで刺さった。福高らしく戦い、そして敗れた。

東海フォワードは初っぱなから暴れた。スクラムから8番が単独で右方向に持ち出し、何人も巻き込んでラック。パスを受けた4番が前進し、オフロードパスで3番につなぐ。密集からボールを持ち出して前に出るピックアンドゴーも、一回り大きい3、4番を中心に繰り返す。だが、福高は、その一歩を譲らなかった。低いタックルで粘り、ゴールラインを背にしながらも東海から反則を奪った。

前半6分。再び東海のスクラム。東海の8番がまたも単独で右方向に広がった。だが、今度は当たらず、13番とのクロスで内側のスペースをついて一気に抜けてトライ。タックルが強い福高6番の小林が防御ラインのスタンドオフの位置で待ち構えていたが、さらに、その内側を攻略される形に。7点を先制され、追う展開となった。

キックオフのボールを手にしたのは、またも東海4番。福高のタックルをはじき飛ばして前に出る。だが、福高12番の堂本が、その4番が倒れた一瞬の隙を見逃さずにジャッカル。ノットリリースの反則を誘い、前半8分、ペナルティゴールで4点差に迫った。

福高の勢いは増す。1番の新屋と6番の小林がダブルタックルで東海8番を仰向けに倒し、一気にラッシュして東海の反則を誘う。沸き立つ会場。敵陣に入り、ラインアウトからのアタックで2番の児嶌が突破し、ゴールラインに迫るが、惜しくも届かない。

ペナルティから流れを渡した。福高のハイタックルの反則から東海が陣地を中盤まで戻すと、ラインアウトモールから真ん中を破り、一気に福高陣へ。9番の古賀と8番の浅井が懸命に戻り、ボールの下に潜り込んでトライを防ぐ。ゴールラインドロップアウトで押し返すが、またも反則。自陣から抜け出せず、苦しい時間が続く。

この重い空気を変えたのが、東海ラインアウトでの7番の長尾。競り勝ってボールを奪った。ロングキックで戻してからの2番の児嶌のジャッカルでノットリリースの反則を誘う。ラインアウトからラック、パスを受けた8番の浅井が目の前の相手をはじき飛ばし、ゴール前へ。連続攻撃から最後は主将の小林がトライ。前半24分、107で逆転に成功した。

大事にしたいキックオフ。残り少ない前半、うまく自陣から脱出したい。だが、ラックからの展開でインターセプトされ、またも自陣に張り付くことに。東海のラインアウトでラック。3番、4番、3番の順にピックアンドゴー。福高は差し込まれてトライを許す。前半27分、1012。再び試合はひっくり返った。

2点を追う後半。その開始から、わずか1分。福高のスクラムから13番の岩﨑が縦に入ってラック、そこから6番の小林が突進し、相手防御3人を引きつけてから外に放し、7番の長尾がゴール前に迫り、パスを受けた9番の古賀がトライ。1712と再逆転に成功した。

これ以上ないスタートを切った後半。東海フォワードを封じるためにも敵陣で戦いたい。だが、なかなか、それがかなわない。東海陣でゲームを進めていたが、誰もいない裏のスペースに蹴り込まれて一気にピンチに。福高陣のゴール前で東海のスクラム。密集からピックアンドゴーを繰り返され、ゴールラインを割られた。後半8分、1719。またも追う立場に。

福高は敵陣でノットリリースの反則を犯す。そこから東海の4番が速攻を仕掛けた。ラックからパスを受けたフォワードが何度も突っ込む。でも福高は下がらない。1番の新屋、5番の橋本が前に出て、しっかり止めた。東海は目先を変えた。9番が外に開き、その内に入った11番にパスを戻し、大きく前進してトライ。後半16分、1726。まだ射程圏内にあった。

だが、猛々しい東海の3、4番を止めるのに、複数人かかる状況は変わらない。一人に防御が集まれば、どこかにスペースが空く。福高の体力も削られる。後半21分から立て続けに3本のトライを奪われた。点差が開いて、東海も大胆に攻めるようになり、接点から積極的にパスをつないだ。1747。もう時間はない。

福高は円陣を組んだ。7番の長尾の檄が飛ぶ。敵陣のラインアウト。その長尾がボールに手をかけると、10番の藤野が前進し、6番の小林も前へ。圧力をかけ続け、たまらず東海が反則。最後は12番の堂本がゴールラインの向こうに飛び込んだ。

2447。もう勝負は決していた。でも一矢報いるかどうか、最後の1本、そこに意味がある。

一つ輪になった部員が天を仰ぎ、肩を小さく揺らし、耳だけに意識を傾ける中、小林主将が最後の言葉を絞り出した。

「俺ら福高のプライド、見せれたと思うけん。来年は100周年、頑張って」

3年生は最後まで体を張り、最上級生としての責任を果たした。そのプライドを後輩につないだ。大正13年の創部から1年、そして1年。また一つ、思いが積もった。

詳細

日付 時刻 シーズン
2023年10月29日 11:00 AM 2023

会場

本城運動場

結果

チームTRYGOALPGDGPT
福岡331024
東海大福岡760047